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  「国際共同声明を読み込む講座」の第2回目は本年2012年のG8サミットの共同宣言を取り上げました。本年の4月〜5月にかけての世界経済情勢においては、なんといっても欧州の経済情勢がトピックになります。今回は、従来、一環して財政規律の原則に厳しい姿勢で取り組んできた欧州が、目の前の経済危機に直面し仏の大統領選挙の結果も踏まえ、経済成長路線に配慮せざるを得なかった事情が、採択されている共同声明からもにじみ出ていることを読み取ることができました。

  講義では、首脳宣言を財政規律派の主張の反映のされ方、経済成長派の主張の反映のされ方について、各パラグラフで使われる動詞や接続詞でどのように「主」と「従」が入れ替わるか、また動詞の選択で文章の強弱・温度感が大きく変化すること、さらにはあるセンテンスの動詞の選択で自らの主張が飲まれなかった場合に次善の策としてどのような交渉の仕方があり得るのかについて等、実践的な交渉の側面にも触れながらG8サミットの文書を読み込みました。

  今回の場合、特に直面する経済危機の度合いを反映して、ちょうど1年前のドーヴィルサミット(仏)で採択されていた文章との違いが如実に現れていました。各国(例えば最も財政規律に厳しいドイツ)の経済危機へのスタンスがわかっていれば、どの文章のどの部分はどの国が主張したであろうことは推測できるようになります。ちょうどフランスの大統領選挙でサルコジ前大統領が敗れ、新しくオランド氏が大統領になったことも共同声明に反映していると言うことができます。

  こうして経済成長重視への転換が読み取れたわけですが、他方で諸手を上げてその方向に突き進むわけではなく、インフレへの懸念をきちんと配慮し、持続可能な経済成長を目指すという形で財政規律とのバランスを取ることでマーケットに対して発するメッセージとしての共同声明の位置づけにも十二分に目配りした内容になっています。

  また、今回の講座では実際に財政規律派として、あるいは経済成長派として、以下の実際に合意されているG8サミットの文章をそれぞれの立場から改めてドラフトするということを試してみました。その結果と現実に各国が合意しているパラグラフを比較することで、どのような意図が文章に込められているのか、一層理解が深まったことと思います。

Paragraph 6.
“We agree that all of our governments need to take actions to boost confidence and nurture recovery including reforms to raise productivity, growth and demand within a sustainable, credible and non-inflationary macroeconomic framework.”(経済成長派)

“We commit to fiscal responsibility and, in this context, we support sound and sustainable fiscal consolidation policies that take into account countries’ evolving economic conditions and underpin confidence and economic recovery.”(財政規律派)

  今回の「汗と涙の結晶」キーフレーズは現下の欧州経済情勢を踏まえてぎりぎりの調整であったことがにじみ出る以下のフレーズです。
“take into account countries’ evolving economic conditions and underpin confidence and economic recovery.”(para 6)”です。

講義資料(レジュメ)
講義資料(読み込みテキスト)
講義資料(参考資料1)

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