第78回ICB講演会:「人類と共にアフリカから世界に広がった白血病ウイルス―日本人の100人に1人が感染し、毎年1200人が死亡―」  

11月20日(火)の講演会には渡邉俊樹氏をお招きしています。

渡邉先生は、癌ウイルス(HTLV-1)と白血病・リンパ腫(ATL)のご研究で世界的に有名な方で、現在、東京大学名誉教授、国際人レトロウルス学会理事長、日本HTLV-1学会理事長としてご活躍中です。
今回の講演では、癌ウイルスと白血病・リンパ腫の最先端の研究内容や、このような分野でのキャリヤパスの築き方、国際的な医学研究の進め方などについてお話しいただきます。
医学分野に限らず、これからグローバルな分野で仕事をしたいと考えられている方々にとって貴重な学びの場になると思われますので、ふるってご参加ください。

講演会の概要

【日時】2018年11月20日(火)19:00~20:45
【場所】東京都千代田区神田錦町3-21
    千代田プラットフォームスクウェア(http://yamori.jp/access)
【参加費】ICB会員1,000円、非会員2,000円。※学生は無料

渡邉先生から次のようなお言葉をいただいています。

「私は、大学や研究所で、人の白血病・リンパ腫を引きおこす癌ウイルス(HTLV-1)と、それが原因となる白血病・リンパ腫(ATL)の研究を30年以上にわたって行ってきました。このウイルスは1980年に日本と米国でほぼ同時に発見され、エイズウイルスの発見に大きく貢献いたしました。また、我が国ではこのウイルスが引き起こす白血病を1977年に世界で初めて発見して報告しておりました。これらの経緯から、このウイルスや疾患の研究は、欧米と競争しながらも、常に我が国が世界をリードしてまいりました。
私は1982年からこの領域で仕事をしてまいりました。
医学やその基礎研究の世界には国境はなく、研究成果の発表は英語が共通語であり、英語による情報発信とコミュニケーションは医学領域で仕事をする上では大前提となります。また、研究の展開やその成果を応用した治療法の開発は必然的に国際的にならざるを得ないことを実感しております。従いまして、大学や研究機関で医学・医療の領域で仕事をするには、国際的なコミュニティにおいて正しく自己表現を行い、コミュニケーションをとりながら、世界の研究者・医師と連携して仕事を進めることが求められていると考えます。
本講演では、私の研究領域の歴史と現在までの成果をご紹介しながら、それらがどのよう様にして世界と繋がっているか、また、国際的な医学研究のコミュニティの一員として、国際的な連携のもとで仕事を進めているという現状をご紹介いたします」

講師略歴

東京大学医学部医学科卒業、東京大学医学部第4内科助手、)東京大学医科学研究所助教授、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授、専攻長、
2016年から東京大学名誉教授、長崎大学客員教授、聖マリアンナ医科大学大学院先端医療開発学分野  特任教授
2013年より日本HTLV-1学会 初代理事長
2001年より国際レトロウイルス学会(International Retrovirology Association, IRVA)理事、第13回(2007年)国際ヒトレトロウイルス学会 学術集会会長、2017〜2021年 国際レトロウイルス学会 理事長
2006年より国際比較白血病学会 (International Association for Comparative Research of Leukemia and Related Diseases, IACRLRD) 理事、209~2011年理事長、第25回シンポジウム会長
2010年〜「HTLV-1特命チーム」(内閣府)メンバー
2011年〜 厚生労働省「HTLV-1対策推進協議会」座長
2015年〜 厚生労働省「希少がん医療・支援のあり方に関する検討会」委員

受賞歴

2007年  International Retrovirology Association (IRVA), David McFarlin Award 受賞
2008年  第13回比較腫瘍学 常陸宮賞 受賞

懇親会について

講演会終了後には懇親会を行います。
近場の飲食店にて講師をお招きし、ざっくばらんな会話を楽しめる時間となっておりますので、ぜひご参加下さい。
※費用は飲食費代の実費です。
※講師のご都合によっては、講師抜きでの開催となる場合もございます。

主催

国際人材創出支援センター(ICB)

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