ICBコラムVol.11:女性首相の誕生に思うこと(理事:横手仁美)

こんにちは。ICB事務局です。
昨年はわが国憲政史上初の女性首相として高市早苗内閣が発足しました。首相指名前の自民党総裁就任時に発した「働いて、働いて、働いて、働いて、働いて参ります」の言葉は、「首相自らが国家国民のために汗を流す素晴らしい決意表明」という肯定的な意見と、「政府が働き方改革を推進しているにも関わらず、国家のリーダーとしてその影響力を考えない不適切な発言だ」という否定的な意見とに分かれましたが、2025年の「新語・流行語大賞」を受賞し、昨年を象徴する言葉となりました。
ICBコラムVol11
今回は日本企業の女性取締役として第一線に立ち、グローバルキャリアを歩んできた横手理事による、高市首相誕生に関するコラムです。

 

女性首相の誕生に思うこと

ICB理事 横手仁美

2026年がスタートしました。
2025年は日本初の女性の自民党総裁および内閣総理大臣が誕生した年でしたが、新しい年を迎えて、その意義等についてあらためて振り返ってみたいと思います。高市早苗総理の政策や見解について個人的には賛同できかねる面もありますが、憲政史上初の女性総理が誕生したことは大変意義深いと考えています。

アメリカ人女性リーダーの知人の間では、(アメリカには女性大統領はまだおらず)日本に先を越されたとか、政策はともかく政治で女性トップが輩出されたことは喜ばしい、という意見が多く、キャシー松井氏はファイナンシャルタイムズのインタビューでYou cannot be what you cannot see、「見えないものにはなれない」と語り、女性総理の誕生を歴史的な瞬間としています。これを肯定的に言い換えれば、you can be what you can seeとなり、女性総理が「見える」ということは、「成れる」可能性を後世に示していることになりましょう。事実、高市総理はイギリスの元サッチャー首相を尊敬し首相になるインスピレーションを得たと言われていますので、高市氏自身も日本の若手女性にとってそのような人物になりうる可能性があるでしょう。

高市総理は奈良県で一般家庭に生まれ、両親の反対を押し切って大学に進学し、学生時代はバイクで通学し、学費をバイトなどでねん出し、ロックバンドでドラムをたたくなど、型にとらわれない生き方をされてきた方です。大学卒業後は松下政経塾で学び、そこから米国連邦議会にCongressional Fellowとして2年間派遣され、キャスターを経て政治家になること目指し、苦労と努力を積み重ねて議員となり、落選も体験し、世襲ではない状況で、総理まで上り詰められた経歴をお持ちです。

高市総理の経歴の中で特に注目に値すると思うのは、米国連邦議会で勤務した経験を持っている点です。自らの希望で民主党のパトリシア・シュローダー下院議員のオフィスで働き、この期間にアメリカの政治のしくみをつぶさに学び、アメリカから見た日本の立ち位置などを理解・体験した模様です。(著書「アメリカ大統領権力のすべて」1992年KKベストセラーズ、も出版されています)この2年間があったおかげで、外から日本を見て、グローバルなポジションから日本の立ち位置を知る体験等をもって彼女なりの日本の将来や政策についての基盤ができたのではないのかと思うのです。

さらに米国での2年間の勤務経験が彼女自身の成長を促し、理解を深め、自信をつけたのではないかと思います。総理が就任直後に来日した米国のトランプ大統領とも堂々と渡り合い、米海軍空母の艦上で自信をもって飛び上がる姿は記憶に残るものです。また新年早々にトランプ大統領と電話会談をされ、春には米国訪問を予定されたという報道があったばかりです。

政治の世界にとどまらず、海外での体験を経て活躍されている方々は各方面にいらっしゃいます。外国で生活し、学び、経験を積むことは、自らの成長の糧となるだけでなく、その後に続くキャリアや人生を豊かなものとし、その原動力にもなるでしょう。私自身も海外での体験が今日の私を形成していると確信しており、理事を仰せつかっているICBを通じて、皆様が自分の人生を豊かなものとすることを少しでも応援し貢献できればと思います。

丙午の2026年が皆様にとって飛躍の年となりますように願っております。

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