2011年の講演会
回 | 日付 | 講演者 | 所属(講演時点) | 演題 |
1 | 4/10 | 川口 順子 | 参議院議員・元外務大臣・環境大臣 | グローバル時代に活躍する人へ |
2 | 6/3 | 柏木 茂雄 | 慶應義塾大学 大学院教授 | 国際的な場で働くということ~国際機関での実体験 |
3 | 7/26 | 関本のりえ | アジア開発銀行スペシャリスト | グローバル人材としてのキャリア - 国際機関での経験 - |
4 | 8/1 | 河合 美宏 | IAIS事務局長 | 民間企業から国際機関のトップまでのキャリアパス |
5 | 10/1 | グレン・S・フクシマ | エアバス・ジャパン会長 | 日本が直面するグローバル化の課題 |
6 | 11/18 | 広瀬 晴子 | 元モロッコ特命全権大使、元UNIDO事務局次長 | グローバル社会で活躍するために必要なこと |
7 | 12/13 | 伊東 千秋 | 富士通総研 会長 | 民間企業から国際機関のトップまでのキャリアパス |
第1回「グローバル時代に活躍する人へ」
講演者:川口順子参議院議員(元外務大臣・環境大臣)
日時:2011年4月10日(日)
今回の川口先生のご講演の内容を、質疑応答でのご回答も踏まえて振り返ってみると、テーマである「グローバル時代に活躍する人」とは、
1.グローバル化時代に世界で活躍する人材は、まずは足下の国内においてきっちり活躍する能力があること(これは必要十分条件ではないし、「パーソナリティ」には幅があって、国・社会毎に「パーソナリティ」への評価は多少のずれがあるかもしれないが、重なっている部分が重要)。
2.それに加えて、グローバルな場で自らの「特殊性」を根拠に世界の論理を適用しない(できないという)のではなく、相違があるのであれば、それを普遍性をもった論理をもって翻訳して伝えていく(主張していく)能力があること。
3.さらに、自らの「個性」を尊重すること。この場合、「はだか」の個性を主張しても普遍性を持たない。個性を普遍的に伝達可能な形に翻訳して対外的に発信していく能力があること。
第2回「国際的な場で働くということ~国際機関での実体験」
講演者:柏木茂雄(慶応義塾大学教授)
日時:2011年6月3日(金)
柏木先生は、大蔵省入省後、国際機構課長や証券市場課長を歴任された後、国際通貨基金(IMF)理事を経て、現在慶応義塾大学に所属されています。
慶応義塾大学では、経済の著しいグローバル化の中で、政策当局の課題がどのように変化してきているのか、国際金融機関、特に国際通貨基金(IMF)はどのような役割を果たしていくべきなのかなどの研究をされています。
今回のご講演では、「国際的な場で働くということ ー国際機関での実体験ー」と題して多様な文化が混在する国際的な場で働くということはどういうことか、国際機関や国際的なビジネスの場で働きたい人、いまそうした場で働いている方々へのアドバイス、さらに世界で活躍する人材に求められることなどについて、実体験に基づくお話をいただくとともに、”グローバル時代に活躍する人へのエール”をお願いしています。
第3回「グローバル人材としてのキャリア – 国際機関での経験 -」
講演者:関本のりえ(アジア開発銀行スペシャリスト)
日時:2011年7月26日(金)
関本さんは国際労働機関(ILO)、国連食料農業機関(FAO)、経済協力開発機構(OECD)、世界銀行(WB)など数々の国際機関で人的資源管理専門家として活躍されてきた方です。
そうしたご自身の経験に基づき、「国際機関に多額の拠出金を出しているにもかかわらず、そこで働く日本人はあまりにも少ないという現実。また、英語やディベート力が弱いため、個人、組織としての影響力や存在感が希薄な日本人は、世界で「損」をしているのではないか。」といった問題意識をもたれ、「世界で損ばかりしている日本人」(ディスカヴァー携書)を執筆されています。
第4回「民間企業から国際機関のトップまでのキャリアパス」
講演者:河合美宏(IAIS事務局長)
日時:2011年8月1日(月)
IAISとは、スイスのバーゼルに本部がある保険監督者国際機構のことです。河合さんはそのIAISの事務局長。河合さんは、いったん民間企業に就職したあとで国際機関を目指され、その機会のトップにまで上り詰められました。今回はそのご経験を踏まえ、「民間企業から国際機関のトップまでのキャリアパス」のタイトルで、国際機関への就職を目指した理由、いざ国際機関で働き始めてからの成功/失敗体験、組織のトップに上り詰めるまでの苦労とトップとしての視座などについてお話いただきました。
第5回「日本が直面するグローバル化の課題」
講演者:グレン・S・フクシマ(エアバス・ジャパン会長)
日時:2011年10月1日(土)
フクシマ氏はスタンフォード、ハーバード、東大などで教育を受けられた後、1985年米国大統領府通商代表部に入省、同代表部代表補代理としてアメリカの対日・対中通商政策の立案・実施を約5年間担当、その後日本AT&T副社長、アーサー・D・リトル(ジャパン)社長、日本NCR代表取締役等の要職を経て2005年からエアバス本社の上級副社長兼日本法人社長CEOに就任、昨2010年7月から同会長を勤められています。
この間、在日米国商工会議所会頭を2期勤めたほか、数多くの団体の役員を兼務されています。著書多数。
第6回「グローバル社会で活躍するために必要なこと」
講演者:広瀬晴子氏(元モロッコ特命全権大使、元UNIDO事務局次長)
日時:2011年11月19日(土)
日本の国家公務員から国際公務員に転身され、長く国際連合教育科学文化機関(UNESCO)に勤務された後、その手腕と実績により再び日本政府中枢に戻り、2010年2月まで特命全権大使としてモロッコに赴任されていた広瀬晴子氏をお迎えして講演会を開催します。
国際機関というマルチカルチャーの場での仕事ぶりや、国を代表しての国際交渉のご経験など、私たちがそれぞれのキャリアパスを考える上でたいへん参考になるお話が聞けると思います
第7回「民間企業から国際機関のトップまでのキャリアパス」
講演者:伊東千秋(富士通総研会長)
日時:2011年12月13日(火)
今回のICB講演会では、グローバル化するビジネスの現場において数々のプロジェクトを実施し、その過程での厳しい交渉やプロジェクト実現への課題克服などさまざまなご経験をもつ伊東千秋富士通総研会長にお越しいただきます。
ご自身の経験を踏まえ、国際機関等の公的な分野とはまた異なるダイナミックなビジネス社会での成功・失敗などのご経験をお話いただく予定です。パブリック・プライベート・パートナーシップ(PPP)などの動きも多方面で見られる中、ビジネス分野でのご経験に裏付けされたグローバル化への視点は、分野を限らず世界を見すえるうえでたいへん参考になると思います。